世界最薄ノート MacBook Air

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「世界最薄ノート」としたので、一般向けのニュースでも取り上げられました。マックユーザー以外にも大きく話題が伝わった新製品となりました。日本国内の製品を含めれば、さらに薄いノートパソコンが存在していたので、正確には世界最薄ではないでしょう。第一印象は『白い恋人』みたいで、厚さについても偽装(?)って気がしないでもないです。しかし、魅力的なデザインで、注目を集めるにはふさわしい仕上がりとなっています。
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薄くするために、必要最小限のもの以外は排除したような装備です。FirewireやEthernetのポートすら未装備。USBポートがたった一つ。ハードディスクは1.8インチの遅くて容量も少ないもの。光学ドライブはオプション。メモリ増設は不可。そのため、「使えない…」という声もあるのですが、よく考えると、この商品はファーストマシンではなく、他にパソコンを持っていて、持ち運ぶために追加購入するものではないかと思います。職場の机上に置いて使うものでもないし、家庭で省スペースパソコンの代わりにするものでもないと思います。もしそのためだったら、徹底的に不要なものを排除して、価格も高いこの商品を購入する理由はあまりなさそうです。他の商品を買う方が性能も価格も納得がいくはずです。

Firewireはビデオカメラからデータを取り込むのに必要なので、せめて4ピンの小さなコネクタぐらいつけてくれたらと思うのですが、少ないハードディスク容量ということもあり、MacBook Airで編集して、DVDを作成するなどということは想定してないようです。一応ソフトウェアはインストール済み。リモートディスクで取り込んで、編集や視聴をすることも可能だというレベルと割り切らないといけません。

有線でのネットワークは、USBのEthernetアダプタで接続可能です。これもアダプタを持ち運ぶわけではなく、基本的には、ワイヤレス機能を使ってくださいということでしょう。バックアップもタイムカプセル(Time Capsule)でどうぞというわけです。外付けのマウスも論外。USBメモリもなじみません。電源コード以外は何も接続しない状態、DVIポートやUSBポートがあるI/Oドアは、通常締めておくわけです。それがMacBook Airの使い方。

光学ドライブは、リモートディスク経由。光学ドライブを搭載しない代わりに、新たに開発が必要だったのでしょう。ネットワークブートが可能なので、再インストールもリモートディスク経由。将来、自分でドライブを交換する場合も、リモートディスクでインストール可能です。なかなか考えられています。ハードディスクが遅いのは、おそらくソリッドステートドライブ(SSD)を標準にしたかったのではないかと思います。可能な限りのバッテリー稼働時間を保証するための工夫。それで、それだけの物理的なスペースしか用意しなかったのでしょう。

重さについて、「なぜ1kgを切らなかったのか」という声もありますが、マックの主たる市場はアメリカです。アメリカはメートル法ではありません。1kgという境目は無意味です。それにB5サイズなども小さすぎて使うことができません。

MacBook Airはセカンドマシンです。その想定した使い方から外れた使い方をしようとすると、「○○がない!!」となります。海外出張が多いような、常に移動しているビジネスマンが似合いそうです。ユーザーを選ぶ機種でもあり、デザインを極めたG4Cubeのように、単発で終わってしまう機種にも感じられます。購入した結果、USBハブをつないでいろいろなものが接続されるような使い方は、逆にMacBook Airの魅力を半減させてしまうようなものなのでしょうね。それでも、「○○が付いていたら…」と言わせるアップルの魅力には、驚きです。

【追記(2008/01/21)】
いろいろなブログを眺めていると、MacBook Airの厚さが4mmと書いているブログがありました。一番薄い部分の数字なんて意味がないと思ったのですが、「世界最薄4mm」と報道されれば確かに驚きのニュースですね。

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